間人漁港（たいざぎょこう）

丹後半島の日本海側に面したほぼ中央付近にある間人（たいざ）漁港は、「間人がに」で知られる京都府内屈指の漁港です。
港は、日本海の厳しくも豊かな海に面しており、対馬暖流の支流が流れ込む栄養豊富な海域にあります。
この潮通しの良さが、アジや青物などの回遊魚を港内まで引き寄せ、釣り場として高いポテンシャルを生み出しています。

漁港は、灯台周りの地磯、内側の護岸が釣り場となります。
魚港内ではサビキ釣りやちょい投げ、外側の堤防や地磯ではエギングやショアジギングといった本格的な釣りまで、幅広いスタイルを楽しむことができます。

港内は比較的浅いものの、堤防の先端や外海側は一気に水深が深くなり、ターゲットとなる魚種の幅が広がります。
漁港内の内側護岸は足場が良く、アジやメバル、アオリイカなどの好ポイントで、ファミリー層にも安心な環境で、ちょい投げ釣りでは、キスやハゼ、小型カレイも狙えます。
一方、灯台周りの地磯やテトラ帯は潮通しが良く、青物や根魚、イカの回遊が活発な中級者向けポイント。
風向きと潮を読みながら、じっくり攻める釣りが楽しめます。

また、間人の町並みは、赤い郵便ポストや木造家屋が並ぶどこか懐かしい景観で、漁師町らしい活気が漂います。
港では今もなお新鮮な魚が水揚げされ、干物や加工品として出荷される様子も見られます。
釣りの合間に地元の営みや歴史を感じながら散策するのも、この港ならではの魅力です。

ただし、漁港でのマナーは最重要。
漁船の出入りや荷揚げ作業の動線を妨げず、特に冬のカニ漁期には網やロープ、船舶に近づかないよう注意が必要です。
地域との共存が、この釣り場を守る最大の鍵です。